現在3回コースで開催中の「空き家の未来学ゼミ」の第2回目に行ってきました。
メイン講師:倉石智典さん(株式会社MYROOM)
ゲスト:武者忠彦先生(信州大学経済学部准教授)
今回のテーマは「リノベーションが街のくらしの経済を変えられるのか」という内容で
結構面白かったです。
ひとつのキーワードは「集積」ということで2009年頃から始まった善光寺門前周辺の空き家を活用し活動されている方々が80件近くにのなるようで。僕らが始めたKANEMATSUというシェアオフィスも2009年1期生になるのでしょうか。
門前エリア内外で複雑に人と商いが循環しています。そこで大切なのが「集積しやすい街」であるかどか。
半径500mくらいでしょうか。まちを歩けば知り合いばかりで大きな家のようです。
これは倉石さんの考えに近い、「建物はテントで街はキャンプ場」まさに善光寺門前です。
経済の話をすると、僕も東京の仕事を門前に住んでいる友達の作家さんお仕事発注をさせていただいたり逆にその方の書物や個展のお仕事をいただいたりと回っています。そんなことがこの門前エリアでは日常的に行われています。
このコミュニティーは個人と個人の繋がりが多くそれが面の活動やビジネスになっていることも多く
しかし、個人のキャラクターが立っていて外部と繋がり(調和とれる)たい人でないと活動しにくい側面もあり、
独特な空気感が街の景観にもよく出ていると思います。(まず原色ギラギラな看板をつける人はいない)
弊社としては門前という素敵な場所いながら東京でもガツガツ働きたい派です。
僕の見てきた門前の流れ。
①アーティスト/デザイナー/建築家が事務所(2009年〜2011年〜現在)
アトリエとして雰囲気の良さ、少ない賃料、広いスペースを求めて訪れた。
②ゲストハウス/カフェ(2010年〜現在)
徐々にカルチャーができつつあり、ゲストハウスや比較的設備投資の少ないカフェができてきた。
③シェアハウス/飲食店/雑貨2012年〜現在)
この頃から住みだす人も徐々に増えてきた。
④移転/県外企業などの動き(2014年〜)
SHINKOJIエリアができたことによりエリア内での移転や新たにシェアオフィスの入居者やシェアハウスの入居が増えた。
県外の企業のブランチとしての動きもみられる。
⑤ベビーブーム/退去(2016年頃)
新しい命が増えたようなイメージであったり、移転されたりなど物件の新陳代謝がみられてきた。
⑥門前2.0時代(2017〜現在)
門前エリア内外で賃貸ではなく所有して活動される方がいたり、門前にいながら新たな活動拠点を作る動きも見えてきた。
事例1:場(門前+中条エリア)/アーティストのアトリエ
事例2:FUKU Tenpo (門前から長野市伺去(しゃり)へ移転)ガラス作家が作る日用品店
僕が知っていだけでも毎年目まぐるしく進化を続けているエリアであります。
いずれにせよ街は人の繋がりが景観に影響するということがこの街8年いて実感したことです。